【この差】人を数える時に使う「人」と「名」の差

みんなの「この差」 この差 雑学


 
専門家:山口謠司(大東文化大学 准教授)
 
この差は・・・

 個人を特定できるかできないか どうか


個人を特定できない場合は「人」、個人を特定できる場合は「名」を使う。

 

どのような時に人数を「人」で数えるのか?

個人を特定できない場合
例えば携帯ショップの待ち人数は、順番待ちの段階ではどんな人が待っているのか個人を特定できないので「8人」。

ライブの観客数は一人ひとりの名前を確認したりできないから「7,000人」。

ドラマのエキストラ募集人数はどんな人が集まるのか募集の時点では個人を特定できないから「1,000人」などと「人」を使う。

 

どのような時に人数を「名」で数えるのか?

個人を特定できる場合
例えば飲食店の順番待ちの人数は、店員がお客の顔を見たり待機リストで名前を確認したりして個人を特定できるので「2名」。



ライブの出演者は一人ひとり名前がわかっていて個人を特定できるから「46名」。

TBS社員数は誰が社員なのか個人を特定できるから「1,072名」などと「名」を使っている。

 

 

もともと日本ではすべて「人」で数えていた

昔、日本で人の数を数える時は、個人を特定できるかできないかに関わらず「人」を使っていた
奈良時代に成立した「日本書紀」では人数表記はすべて「人」。

平安時代の法律がまとめられた「延喜式」にも人数表記は「人」が使われている。

 

いつから「名」が使われるようになったのか?

「名」が使われ始めたのは明治時代陸軍を始めとする軍隊で使い始められたのではないかと考えられており、明治15年に定められた陸軍の報告書のひな型である”陸軍報告例”には、人数はすべて「名」で書くように示されている。

 

なぜ「人」と「名」を使い分けるようになったのか?

明治になって初めてできた陸軍は個人を特定できる組織だったため。明治5年に明治政府は国民一人ひとりの名前・年齢・住所を把握するため、壬申戸籍という「戸籍」を作った

この戸籍をもとに満20歳の男性に徴兵検査を義務付け、検査に合格した人が軍人となった

明治になって初めてできた陸軍は個人を特定できる組織だったため、江戸時代の古い組織と区別するため、明治の陸軍は人の数え方を「人」ではない数え方にわざわざ変えたのではないかと考えられている。

個人を特定できるということで、名前の「名」を取った「名」という数え方にした

ただ、現在では「人」と「名」の使い分けが曖昧になっていて、単に丁寧な言い方をする時に「名」を使う場合もある。

 

【minnano編集部】
「人」と「名」の違いは、丁寧な表現かどうかの違いだと思っていました。戸籍が作られたことにより、個人が特定できるようになり、「名」という数え方が生まれたとは驚きです?!
みなさんは似たような言葉の使い分けや違いについて、悩むことやよく分からないことはありますか?みなさんのレポ投稿、お待ちしています♪

 

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※「この差って何ですか?(2018年4月10日放送)」をチェック!!
(配信準備中の場合や都合により放送できない放送日があります。ご了承ください。)

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