【この差】「お線香」と「お焼香」の差

みんなの「この差」 この差 雑学


 
専門家:石田一裕(光明寺 副住職)
 
この差は・・・

 手間がかからず値段が安いか どうか


「仏壇に手を合わせる時」や「お墓参り」では手間がかからず値段の安い「お線香」、「お葬式」は昔からの正式な儀式のため「お焼香」をあげる。

 

元々、仏事では全て「お焼香」が使われていた!

「お線香」も「お焼香」も、仏様や亡くなった方を拝む時に、自分の身やその場を清める為に使うもの。
飛鳥時代、仏教伝来と共に中国から「お焼香」が伝わったが、元々「お経をあげる時」や「仏壇やお墓に手を合わせる時」など、仏事では全て「お焼香」が使われていた

 

「お線香」が生まれたのはいつ?

「お焼香」が日本に伝わった1000年以上あとの安土桃山時代に「お線香」は誕生したと言われている。

実は「お線香」と「お焼香」は形は違うが、原料は同じモノ。「お線香」は「お焼香」をパウダー状にしてつなぎを混ぜて固めたモノ。

 

「お線香」の作り方は?

「お線香」の作り方は今も昔も同じ。
安土桃山時代創業のお線香の老舗「薫玉堂」で作り方を見せてもらった。

主に「お線香」や「お焼香」に使われるのは、日本には生えていない「白檀(ビャクダン)」や「沈香(ジンコウ)」などの香木


これを荒く砕いたものが「お焼香」で、さらに細かく粉末状にしたものを「お線香」に使う


粉末にした香木の中に、つなぎとなる「タブノキ」の粉末を混ぜて、お湯を加えて練る

粘土状になったら、細かい穴から押し出し、均等に裁断して感想させたら「お線香」が完成する。

 

なぜ「お焼香」に代わって「お線香」が使われるようになったのか?

安土桃山時代まで全ての仏事において「お焼香」が使われていたが、「お焼香」はすぐに燃えてなくなってしまうため、長いお経の間ずっと燃やし続けるのはとても大変だった

そんな中、困っている僧侶の悩みを聞いた薬商人が漢方の仕入れのために訪れた朝鮮半島で、「竹芯香」という「白檀(びゃくだん)」や「沈香(じんこう)」などの「香木」の粉末に「つなぎ」として「タブノキ」をまぜて竹の棒に塗りつけたモノをみつける


これは、1度火をつけると長い時間燃え続けるので、昔からアジアの国々の寺院で使われてた。

「竹芯香」を日本に持ち帰った薬商人は早速僧侶にすすめたが、火を付けると竹の焦げたニオイがするため室内で使うには向いていなかった


そこで、薬商人は竹には塗らずに粉末を固めて棒にすることを思いついた

こうして「香木」を固めて練り出し、棒状にした「お線香」が誕生した

さらに、「お線香」は「つなぎ」となる安い「タブノキ」を半分混ぜていたので、「お焼香」に比べて大幅に安く作ることができた
長い間燃え続けて、値段の安い「お線香」は江戸時代になると一気に庶民に広がり、日常的に行われる仏事には「お線香」が使われるようになった。

 

なぜ「お通夜」や「お葬式」では「お焼香」が使われる?

直接亡くなった方に拝む「お通夜」や「お葬式」では、便利さや経済性を追求した「お線香」ではなく、「お焼香」をあげて供養するというのが本来の形

そのため、「お葬式」では、現在でも「お焼香」をあげる作法が残っている

 

【minnano編集部】
手間のかかる「お焼香」の悩みを解決するため「竹芯香」をみつけ、さらに竹が燃えるニオイを解消する為「お線香」を生み出した薬商人は凄いですね!!
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※「この差って何ですか?(2018年5月8日放送)」をチェック!!
(配信準備中の場合や都合により放送できない放送日があります。ご了承ください。)


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