【この差】「食中毒」にまつわる差~見た目ではわかりづらい「食中毒」の危険~

 
専門家:関崎勉(東京大学 大学院 教授)

 
この差は・・・

 食中毒を防ぐには、
 「作り置きのカレー」は、熱いまま冷蔵庫で保存。
 「飲みかけのペットボトル」は、糖分・タンパク質の入った飲み物が特に注意。
 「手作り弁当」には、揚げ物・酢の物が良い。

料理に必要な「まな板」も、菌の温床と言われており、注意が必要!

 

見た目ではわかりづらい食中毒の危険
「作り置きのカレー」

 
 

なぜ梅雨の時期に「食中毒」が多く発生する?

厚生労働省が調査した厚生労働省が調査した「食中毒の月別発生状況」では、6月~7月の梅雨の時期の発生件数が年間で一番多くなっている

梅雨の時期に食中毒が危険な理由は2つある。1つ目の理由は高温多湿な気候。食中毒の原因となる「黄色ブドウ球菌」などの細菌は、気温28℃、湿度70%を超えると、爆発的に増殖するため、梅雨の時期は菌が増えやすい。

2つ目の理由は、人間の体力が落ち、免疫力が低下するため。免疫力が低下した体内に、「食中毒」の原因となる細菌が入ってきた場合、胃の中で殺菌が追い付かず「食中毒」になってしまう。



 
 

見た目ではわかりづらい食中毒の危険「作り置きのカレー」

 

普段どのように「作り置きのカレー」を保存している?

「普段どのようにカレーを保存しているか」アンケートしたところ、トップ3の方法は、「常温で鍋のまま保存」、「冷ましてから冷蔵庫で保存」、「熱いまま冷蔵庫で保存」だった。

 

一番菌が増えてしまう「作り置きのカレー」の保存方法は?

一番菌が増えてしまう方法は、「常温で鍋のまま保存」
作りたては1gあたり約5,000個だった菌が、24時間後には約5,200倍の約2,600万個にまで増殖した。
1gあたり10万個以上菌があると「食中毒」になると言われているのでかなり危険。この方法だと、4~5時間で「食中毒」になる10万個に到達するが、このくらいの菌の数だとニオイも味も変化がないので、普通に美味しく食べられてしまう。食べる前に加熱することでかなりの菌は死滅するが、「食中毒」をおこす「ウエルシュ菌」は加熱しても死滅しない。100℃で4時間加熱しても死なない。

 

菌を増やさない「作り置きのカレー」の保存方法は?

「熱いまま冷蔵庫に入れる」方法が一番菌が少なかった
「冷ましてから冷蔵庫で保存」したカレーは24時間後の菌が約74,000個だったのに対し、「熱いまま冷蔵庫で保存」したカレーは約6,600個だった。食中毒菌は30~50℃で最も増殖する。「冷ましてから冷蔵庫で保存」の場合、冷やしている4~5時間の間に30~50℃になってしまうが、「熱いまま冷蔵庫で保存」すると、30~50℃の時間が短い。熱いまま冷蔵庫に入れると冷蔵庫が傷んだり、冷蔵庫の中の他の食材が傷む可能性があるので、鍋敷きなどの上に置いたり、濡れたタオルでくるんで入れると良い。


また、保存容器などに小分けにして冷蔵庫に入れると、よりはやく冷めるので菌が増えにくくなる。