【この差】「割り箸の形」の差

専門家:吉井辰弥(吉辰商店 代表)

 

【この差】は…

 「使い易さ」や「香り」・「木目」を楽しんでもらうために進化したか どうか

 

【この差】のポイント!

はじめに誕生したのが「丁六箸」。
持ち易く進化したのが「小判箸」。
割り易く進化したのが「元禄箸」。
杉の香りを楽しめるよう進化したのが「利久箸」。
木目を楽しめるよう進化したのが「天削箸」。

 

「割り箸の形」の違いに何か意味はあるのか?

現在、主に日本で使われている割り箸は5種類

それぞれの箸には名前があり、角ばっている「丁六(ちょうろく)箸」

角が丸まっている「小判(こばん)箸」

「元禄(げんろく)箸」、

「利久(りきゅう)箸」

「天削(てんそげ)箸」と呼ばれている。

「割り箸の形」の違いには意味がある

 

「割り箸」が生まれたのはいつ?

割り箸が生まれたのは江戸時代

割り箸も時代と共に進化していき、今の色々な形がある。江戸時代の割り箸は、竹で作られていた

明治10年頃になると、杉の木の産地である奈良県吉野郡下市町で、余った杉の木の廃材で現在のような割り箸が作られるようになった

それが、「丁六箸」

 

なぜ「丁六箸」という名前なのか?

江戸時代に「丁六貨幣」とう銀貨があり、世の中にたくさん出回っていた

そのため、「丁六銀貨」のように世の中で広く使われて欲しいという意味を込めて「丁六箸」という名前が付けられたと言われている。

 

なぜ「小判箸」と呼ばれた?

明治20年頃生まれたのが、「小判箸」という割り箸

「小判箸」の進化のポイントは、「丁六箸」の角を丸く削ったこと

角を削ったことで、手にフィットし、持ちやすくなった

角が丸くなって、小判のように見えることから、「小判箸」と呼ばれるようになった

 

「元禄箸」の名前の由来は?

明治30年頃誕生したのが、「元禄箸」という割り箸

「元禄箸」の特徴は、真ん中に溝が入っていること

割りやすいように、割り箸の表と裏に削られている溝が入ったことが進化のポイント

「元禄箸」の名前の由来は、江戸時代の中期、元禄時代に生まれた「元禄小判」。「元禄小判」は財政難の幕府が金の量を減らして作った小判

木を削って量を減らしたことから、「元禄箸」という名前が付けられた

 

「利久箸」の誕生秘話とは?

明治末期に誕生したのが「利久箸」

「利久箸」の進化のポイントは、片方だけでなく両端が細く削られていること

両端を細く削ったことには、名前の由来にもなっている茶人の千利休が関係している。

千利休は客人をもてなす時は、いつも自ら杉の木を削って箸を作っていた。その際、より杉の木の香りを楽しんでもらうため、わざわざ箸の両端を削ったと言われている。

そのため、「利久箸」はおもてなしの箸として、主にホテルや料亭などで使われている

千利休は「休」という字だが、「利久箸」は「久」の字を使う

これは、ホテルや飲食店で「休む」という字を使うのは縁起が良くないとされたため。

いつまでもお店が続くように、「永久」の「久」の字が使われた

 

なぜ「天削箸」は作られた?

大正時代に「天削箸」が誕生した

上の部分を斜めにカットしたのが、「天削箸」の進化のポイント

斜めにカットすることによって、木目がより際立って見えるようにした。

つまり、「天削箸」は、食事中箸の木目も楽しんでもらおうと作った、日本人ならではの心遣いが込められた箸

 

【minnano編集部】
それぞれの割り箸の名前、ご存知でしたか?

使い易さや割り易さのために「割り箸」が進化して色々な種類が生まれたことは想像しやすいですが、「香り」や「木目」を楽しむために工夫が施されたとは、何とも細やかな心遣いですね。

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※「この差って何ですか?(2018年9月11日放送)」をチェック!!
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