【この差】「値段が高い柿」と「値段が安い柿」の差

専門家:熱川靖高(JA紀北かわかみ

 

【この差】は…

 「固形アルコール」で甘くするか、「炭酸ガス」で甘くするか どうか

 

【この差】のポイント!

「値段が高い柿」は、「固形アルコール」で甘くしている。
「値段が安い柿」は、「炭酸ガス」で甘くている。

 

秋が旬の果物「柿」

秋が旬の果物といえば「柿」「ビタミンC」と「βカロテン」が豊富に含まれるため、「疲労回復」や「老化防止」に効果がある

見た目がほとんど同じ2種類の「柿」でも、値段に約2倍もの差がある。同じ「刀根早生(とねわせ)」という品種で、産地も同じ「和歌山県」なのに、値段に差があるのはなぜ?

 

「値段が高い柿」と「値段が安い柿」を切ってみると・・・

切ってみると、「値段が高い柿」はオレンジ色にたくさんの黒い点々が入っており、「値段が安い柿」はオレンジ色一色で中身が全然違う

食べてみると「値段が高い柿」の方が甘い

 

値段の差は何から生まれる?

 「柿」には、熟すと甘くなる「甘柿」と熟しても渋いままの「渋柿」の2種類ある。実は、「値段の高い柿」も「値段の安い柿」も「渋柿」。今売られている柿は値段の高いものも安いものも、「渋柿」を人工的に甘くしている

2種類の「柿」の値段の差は、「渋柿」を甘くする方法が違うから。

 

「値段が安い柿」はどのように甘くしている?

収穫した「渋柿」を、巨大な装置に入れシートで覆う。これは「炭酸ガス」を充満させて柿を甘くする装置

「値段が安い柿」は、「炭酸ガス」で甘くしている

「柿」の渋みの原因は「タンニン」と呼ばれる成分で、食べた時に「タンニン」が舌から吸収されることで渋みを感じる

シートで覆われた装置の中に「炭酸ガス」を入れると、装置の中が「無酸素状態」になるため、「渋柿」は呼吸できなくなる

すると、「渋柿」に含まれる「アセトアルデヒド」が活性化し、渋み成分である「タンニン」を包み込んでくれる

そのため、「渋柿」を食べても「タンニン」が舌で吸収されにくくなり、渋みを感じにくくなって、「柿」本来の甘さが引き立つ

この方法だと1度に大量の「柿」を甘くすることができるので、安く売ることができる

 

「値段が高い柿」はどのように甘くしている?

「値段が高い柿」は、まだ熟していない「青い渋柿」を甘くしていく

その際使うのが、「固形アルコール」

「固形アルコール」を袋に入れ、「青い渋柿」を包んでいく

この状態で2日間放置する。 

「柿」が「アルコール」を吸収することで、「柿」の中にある「アセトアルデヒド」が活性化し、渋み成分の「タンニン」を包み込むので、渋みを感じにくくなる

「値段が高い柿」は「固形アルコール」の入った袋で包み2日たったら袋を外し、およそ30日間かけてゆっくりと熟成させていく

「値段の安い柿」は、1日で甘くしているので「タンニン」を全て抑えることはできない

一方、「値段の高い柿」は30日間もの時間をかけて隅々まで熟成させているので、ムラなく「タンニン」を抑えられ、より甘く感じる

「タンニン」は「アセトアルデヒド」と結びつくと、時間が経つにつれて黒く変化する性質があるので、30日間かけて熟成させている「値段の高い柿」は黒くなる。

「固形アルコール」の方法だと1つ1つが確実に甘くなるが、手作業で袋を被せるなど手間がかかるので、高い金額になってしまう

 

【minnano編集部】
値段の安い柿も高い柿も元々「渋柿」だっととは驚きです!

「炭酸ガス」や「固形アルコール」を使うという方法はどうやって発明されたのかも気になります!

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※「この差って何ですか?(2018年9月25日放送)」をチェック!!
(配信準備中の場合や都合により放送できない放送日があります。ご了承ください。)