【この差】「そばは出前」と「ピザは宅配」の差

専門家:神永曉(日本国語大辞典 元編集長)

 

【この差】は…

 配達専門店か どうか
 

 

【この差】のポイント!

店内でお客さんに提供する料理を注文先に届けていたるのは「出前」。

店内では料理を提供していない配達専門の店は「宅配」。

 

「出前」という?「宅配」という?

街の人に聞いたところ、「出前」と呼ぶ料理はそば、ラーメン、丼物、うどん、うなぎ、釜飯など

一方、「宅配」と呼ぶ料理は、ピザ、ハンバーガー、ハンバーグ、パスタ、フライドチキン、カレーなど

寿司に関しては「出前」と呼ぶ人もいれば、「宅配」と呼ぶ人もいた

「出前」と「宅配」には明確な違いがあるが、それは料理の種類ではない

 

「出前」という言葉はどのようにして生まれた?

最初に生まれたのは「出前」という言葉。江戸時代中期、安くて、手軽に食べられるという事で江戸で流行っていた「そば屋」から生まれた

「そば」をお店に食べに行きたくても食べに行かれなかったのが、遊郭 吉原で働いていた遊女たち。基本的に、遊女は10代でその世界に入ると、27歳まで働き続けなければならないというルールがあった。しかも、その間は、吉原から外へ出る事ができなかった

そこで、人気の「そば」をどうしても食べたかった遊女たちは、そば屋さんに遊郭まで「そば」を届けてもらうようお願いした。

こうして、日本で出来立ての料理を「お店以外の場所に届けるサービス」が生まれ、次第に利用する人が増えていったそして、「出前」という言葉が生まれた

「出前」の「出」は、お店から作った料理が出る意味の「出」「出前」の「前」は、1人前、2人前の「前」。つまり、分量を表す「前」。

「出前」という言葉は、「そば屋さんがお店を“出る”時、何人“前”のそばを持っているのか」、その「出る」と「前」をくつっけて、生まれた言葉。

その後、「出前」のサービスは「そば屋」だけではなく「寿司屋」や「鰻屋」などでも行われるようになった

 

「宅配」という言葉はどのようにして生まれた?

初めて「宅配」という言葉を使ったのは「ピザ業界」だと言われている。

日本で宅配ピザが登場したのは1985年。アメリカで流行していた、ピザをお客さんの元へ届ける「デリバリー」のスタイルを日本へ持ち込んだ形。デリバリーピザは店内で食べられず、ピザを届けるだけ、つまり、配達専門店だった

当時「そば屋」など「出前」をしていたお店は、あくまでも店内でお客さんに料理を提供するのがメインで、サービスの一環として、注文した人の家や職場などの注文先に料理を届けていた

しかし、「デリバリーピザ」は、お店の外に料理を届けるのがメインの「配達専門店」という新しいスタイルだったため、「出前」を行っていたお店と差別化するために、あえて「出前」という言葉を使わなかった

「宅配」という言葉を使ったのは、当時、流行っていたお客さんのもとへ荷物を運ぶ配送業者さんが使っていた「宅配」という言葉を使ったためと言われている

 

寿司屋さんは、「出前」と「宅配」両方ある?!

寿司屋さんの場合は、店内で寿司を食べることができるお店は「出前」、店内で寿司を食べることができない配達専門のお店は「宅配」という言葉を使っているので、「出前」と「宅配」の両方がある

 

【minnano編集部】
「出前」と「宅配」の差は全く気にせずに使っていましたが、この差を知って「なるほど!」と思いました。

宅配便から「宅配」という言葉が使われるようになったことにも驚きです!

みなさんの感想やエピソード、オススメのデリバリー店などレポして下さると嬉しいです!みなさんのレポ投稿、お待ちしています♪

 

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※「この差って何ですか?(2018年10月16日放送)」をチェック!!
(配信準備中の場合や都合により放送できない放送日があります。ご了承ください。)