【生活者の行動変容特集】 SNS口コミから分析:『ポケモンGO』と『マンホールブーム』の共通点

SNSクチコミトレンドまとめ

みなさん、こんにちは!

 現在、生活者だけでなく、企業も最も注目していると行っても過言ではないコンテンツといえば「ポケモンGO」ですが、ほかにもSNS上の分析から同様の可能性を感じるコンテンツがあります。それはズバリ「マンホール(の蓋)ブーム」です。既にテレビやネットでの話題化も進んでおり、ご存じの方も多いと思いますが、今回は「ポケモンGO」との共通点について解説していきたいと思います。

 

○最近「マンホール」みましたか?

 さて、突然ですが、皆さんは最近「マンホール(の蓋)」をみましたか?
 私たち「minnano編集部」でも、最近、真剣に見たスタッフはいませんでした。話題としてでたのが、世代に影響されますが、小学生の頃「マンホール鬼」という遊びをしたことを思い出します。たしか、基本は鬼ごっこだったと思うのですが、「マンホール」の上にいるとセーフゾーンという遊びだったと思います。

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 そもそも「マンホール」とは、地下に埋められている設備を点検・管理するために人が出入りする穴のことです。「マンホール」は、水道管や汚水用の配管、火災発生時の貯水槽、消火用の水道管、ガスの配管などそれぞれ用途別に分かれていて、必要に応じて点検・管理ができるようになっています。最近では、人が入らずに機械を中に入れて点検を行う場合もあります。マンホールはその用途によって、一定の間隔で設置されています。

 ちなみに、日本のマンホールの蓋は、「世界トップクラスの高い機能性」を持っているそうです。つまり、「日本が世界に誇る技術のひとつ」といえます。海外のマンホールの場合、ほとんどが「平受け」と呼ばれる構造になっており、蓋が小さく、蓋とマンホールの枠の間に隙間ができてしまうそうです。そのためガタつきが起きやすくなり、歩行者や車が通ったときに騒音が起きるとのことです。日本のマンホールも以前は「平受け」を使用していましたが、蓋とマンホールの枠がピッタリとはまる「勾配(こうばい)受け」と呼ばれる技術を開発したため、騒音が起こりにくくなったそうです。日本のマンホールの蓋は普段は外から開けられないようになっていて、専用の工具を使用しないと中に入れない仕組みです。そのため、防犯面も安心です。大雨や洪水などで冠水が起き、蓋に下から圧力がかかった場合でも、蓋に錠と蝶番(ちょうつがい)が付いているため、蓋が圧力に負けて飛ぶこともありません。また、蓋はサビにくい鉄製で、歩行者や車が滑らないように模様がつけられたデザインになっています。(参考出典:「工場タイムズ」(抜粋) http://04510.jp/factory-times/1528/)

 といったように、本来は、「社会インフラ維持」や「社会生活の安全」のために設置されているものなのです。しかし、その「マンホール(の蓋)」がいま注目を浴びています

 

○「マンホール」の口コミ投稿件数推移(Twitter)

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 これは、2016年1月から8月末までの「マンホール」に関連する「Twitter口コミ投稿件数」の推移になります。このグラフの件数は10%データなので、ピーク時の3月には約10倍の「7万件/月」が「マンホール」と含まれたTwitter投稿があったことを意味します。それでは、なぜ「マンホール」がこれほどまでの盛り上がりを示しているのか、「ポケモンGO」との大ヒット要因の関連について解説していきます。

 

○振り返り:「ポケモンGO」の大ヒット要因とは?

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 まず前回の振り返りです。「ポケモンGO」の大ヒット要因について、3つのポイントを挙げました。まずひとつめは、「認知率の高さ」、つまり「ポケモンを知らない人が少ない」ということです。次に、「情報量の多さと口コミ」です。そして最後に「生活者の現実とのリンク(実際の地図とAR技術)」です。
(※参考:【生活者の行動変容特集 VOL.1】 SNS口コミ分析:『ポケモンGO』の大ヒット要因とは!?

 

○「ポケモンGO」ヒットとの共通点①:「認識率の高さ」

 まず、「認識率の高さ」です。「マンホール」の場合、関心のない人が多いですが、「知らない人」はほとんどいない町中の風景の一部です。この点は、「ポケモン」よりも「認識率は高い」ともいえます。ただし、「ポケモン」のような「世界観」をもっているわけではないので、「ヒットの可能性」というレベルに留まるといえます。

 

○「ポケモンGO」ヒットとの共通点②:「情報量の多さと口コミ」

 次に、「情報量の多さと口コミ」です。こちらも、「ポケモンGO」には比べてはいけない件数であるのは確かです。ただし、「月次の口コミ件数」が7万件を越えるということは、大手企業のキャンペーン商品と比べた場合でも評価される口コミ件数であり、情報量となりますインターネット上、SNS上での情報量が日本国内だけみても一般企業の商品ブランドよりも多いといえます。そして、「ポケモンGO」同様、その大きな要因として具体的に2つの要因を挙げます。

 ひとつは、「テレビの力」です。昨今、「テレビ離れ」が叫ばれていますが、このような「国民的現象」には「未だ不可欠な存在」といえます。徐々に情報格差は減少しつつありますが、まだ40代以上、特に50、60代は「テレビの影響受けやすい世代」といえます。「マンホール」に関しても、複数の「情報番組」や「報道番組」で特集されたことが大きな後押しになったといえます。つまり、「テレビの力」であり「マスの盛り上がり」が「話題化の後押し」になったといえます。

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(出典:日本テレビ系 マンホールのフタ”をカンシキ!|カンシキ!|真相報道バンキシャ!)

 ふたつめの理由は、「口コミ情報量」です。近年の「マスコミ対応の情報源のひとつ」がSNS上の「話題量とその内容」といわれています。つまり、「SNS上の口コミ情報量とその内容」に「ニュースとしての価値」があれば、積極的に取り上げていくという姿勢が顕著になってきています。
 そして「テレビの力」を得た「マンホールの話題」は、「拡声器」のように生活者に届け、さらに「口コミ情報量」を増やしていくことになります。
 その提供された内容の「主語」が、誰しもが知っている「マンホール」であることから、「話題化・拡散」を大きく後押しをしていきます。「親世代」「シニア世代」「子供世代」がそれぞれの「会社」「地域」「学校」などを通じて「話題化」「交流」による「情報生成と収集」が起きています。この様子は、「口コミ分析」からも明らかになってきています。。
 それらの動きと相関するように、インターネット上、SNS上では、「ポケモンGO」同様、「マンホール関連」の「生活者が生成コンテンツ(CGC)」が生成され、ほかの生活者の情報閲覧につながるといったかたち、「話題化」が進んでいく「ソーシャルメディアの特徴的な構図」が見て取れます。これは、「ポケモンGO」でも解説しましたが、人気スマホゲーム「パズドラ」や「モンスト」でもみられた現象が発生しています。

 

○「情報量の多さと口コミ」のさらなる進化の可能性:キャラクターコラボ

 ただ、「情報生成のスピードと量」に関しては、劣勢は否めませんが、広告宣伝費の金額を考えると大健闘といえるでしょう。そして、可能性を感じる動いもみられます。「キャラクター」や「オリンピック」などとの「コラボマンホール」のさらなる登場の可能性です。

例)現在の主な「コラボマンホール」

□名探偵コナン

□ロボコン

□鬼太郎

□広島カープ

□今年の大河ドラマ 真田幸村

漫画家やなせたかしさんが育った高知県には「アンパンマン」の模様が描かれたマンホールが、長野県には1998年の冬季五輪開催を記念して作られた「五輪」をモチーフにしたマンホールがあります。そういった意味では「2020年東京五輪」に向けても楽しみですね。

ほかにも、ご当地の「ゆるキャラ」や観光スポット、名産品、人気アニメのキャラクターなどの模様を描いた「デザインマンホール」を各地で見ることができます。そのような活動の口コミ反響をみても、「学校教育での地域理解」や「地域観光の起爆剤」としても可能性を感じます。また、SNSの海外分析・調査をやっていても、日本の「マンホール」はよく見かけるので、「インバウンド需要喚起」にも一工夫の余地があると考えています。

 

○「ポケモンGO」の大ヒット要因分析③:「生活者の現実とのリンク」

 最後に、「生活者の現実とのリンク」です。「ポケモンGO」の場合は、最新技術に基づく生活者の日常生活にある「実際の地図」と連動しており、その世界のなかに「ポケモン(拡張現実、AR)」が現れるが特徴でした。残念ながら、「マンホールの世界」には、そのような「最新技術」や「AR(拡張現実)」が実装はされていないようです。ただし、現時点でも「非日常から日常へ」という観点では、実際に「リアルの世界で触れて、見るという体験」の提供という点での可能性が口コミ分析上も確認することができます。

 

○「生活者の現実とのリンク」のさらなる進化の可能性:マンホールカード

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 日本下水道協会の関連組織である「下水道広報プラットホーム」が各自治体と連携して発行する取り組みとして、「マンホールカード」の発行があります。2016年4月1日より全国28の都市で一斉にスタートして、テレビやSNS上でも大きな話題となっています。現在は、単なるコレクターズアイテムとしての「物理的な情報カード」ですが、今後「企業コラボ」が実現していくことができれば、「AR(拡張現実)」や「情報サイトとの連携による動画コンテンツ連動」なども可能になってきますし、「電子情報カード」としての発行が今後の進化のカギとなりそうです。

□テレビでの「マンホールカード」露出
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(出典: 広島ホームテレビ “HOME Jステーション)

□名探偵コナン

 
□みんレポ マンホール部
 「みんレポ(生活者口コミアプリ)」では「マンホール部」があり、それぞれの部員?が思い思いの「マンホールレポ」を投稿しています。
 

Emiさん(東京/女性)

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マンホールカード

広島の実家に行く前に、岡山まで足を伸ばして…岡山市のマンホールカードをゲットしました☆岡山駅の地下にある、ももたろう観光案内所で配布してます。1枚目、表。もうおなじみの「桃太郎」デザインです。2枚目、裏。3枚目、去年撮影してあった実物。今日は雨なので、駅から1歩も出ずに移動しちゃいました(^-^;

【minnano編集部】「マンホールカード」をゲットするために、途中下車!。「実際の写真」と「マンホールカード」を見比べるのも楽しみのひとつですね。「マンホール」だけを探すのではなく、「マンホール」も楽しむ方が多いのも特徴ですね。

 

ユックさん(広島/女性)

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カープマンホール

優勝へのカウントダウン‼連日応援に行きましたよ~(^-^)v今回カープマンホールをお題画面で使っていただき本当に嬉しいです♪ポケモンGoでは4ヶ所ポケスポットになっています( *´艸`)(※一部抜粋)

【minnano編集部】「ポケモンGO」の「ポケスポット」になっている「マンホール」でした。ほかの地域でも報告がたくさんあがっていますね。

 

○まとめ 「ポケモンGo」ならぬ、「マンホールGO」!?

 今回のSNS分析からみる「ポケモンGO」の大ヒット要因分析と「マンホール」の可能性は、いかがでしたでしょうか。最後の「みんレポ」の投稿例のように、「ポケモンGO」か、「マンホール」かではなく、融合していきながら、生活者の行動変容を促進できたら、企業にとっても、生活者にとってもよいのではと感じました。また、最近は、「マンホール」のみといった従来の「マニアの世界」の方だけではなく、ほかの趣味ももちながら、ゆるーく「マンホール」を楽しむ方も増えてきている傾向も、SNS上では確認することができます。

 前回のまとめでも記載しましたが、「ポケモンGO」のヒットをきっかけに、各企業において「行動変容プロモーション」が注目されています。「ポケモンGO」と連携するもよし、それ以外のコンテンツで、自社の商品とマッチしたターゲットユーザーに対して、「ポケモンGO」と同様、もしくはそれ以上の効果を出すことが望まれております。ただ、「生活者の声」に耳を傾け、よく理解したうえで、「生活者が笑顔」になるプロモーションを考えたいですね。私たち「minnano編集部」にもお問い合わせが多いので、引き続き、注目していきたいと考えております。

 最後に、「マンホール」のプチ知識です。映画『ローマの休日』でおなじみ、イタリア・ローマにある大人気の観光スポット「真実の口」は、もともと2000年ほど前に使用されていた下水溝のマンホールの蓋です。遅ればせながら、日本でも「マンホール」が大人気観光スポットになる日も近いかもしれませんね

 さて、次回は「生活者の行動変容特集」の第三弾となります。「minnano」を支えてくれる会員企業の皆さま(継続募集中!)の要望も受け、企画対応中です。お楽しみに。

 みんなのマガジン「minnano-mag(みんなのマグ)」!みなさんからの「Twitter投稿」、「みんレポ投稿」お待ちしております。


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