【生活者の行動変容特集 VOL.1】 SNS口コミ分析:『ポケモンGO』の大ヒット要因とは!?

みなさん、こんにちは!

 我々、「minnano編集部」がある東京では、残暑を感じつつ、すっかり秋の気配が感じられるようになってきました。スーパーやコンビニでの店頭でも、「お月見」と「ハロウィン」関連商品が並びはじめ、秋消費に向けての動きが本格化していることも感じさせます。「食欲の秋」「運動の秋」「観光の秋」など、生活者の行動を活発化させるよい季節になってきました。そこで、今回からシリーズで「生活者の行動変容」と関連するテーマを取り上げたいと思います。

 

○「ポケモンGO」やっていますか?

 さて、突然ですが、皆さんは「ポケモンGO」やっていますか?多くの方がご存じの通り、世界中の老若男女が夢中になっているというスマホアプリです。この夏一番の「生活者行動変容現象」といっても過言ではないといえます。

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 この夏、麻生太郎財務相が「引きこもりやオタクが外に出て ポケモンをするようになった!精神科医より漫画の方がよっぽど効果が出る」とのコメントをして、話題になりましたね。一方、サッカー界では、日本代表の香川選手も在籍したことのある英国の名門クラブ「マンチェスター・ユナイテッド」のジョゼ・モウリーニョ監督が「選手たちが試合に向け集中力を失うことを避ける」ことを理由に、そのプレーを禁止したことなども報道され、普段ゲームに関心のない方も注目されていました。

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SNS口コミ話題をみていると、「7月の異常な盛り上がり」と「8月の急降下」が印象的です。上記のグラフは、10%データなので、実際には約10倍の「2千500万件/月」が「ポケモンGO」と含まれたTwitter投稿があったことを意味します。口コミ分析のなかでも、事件や事故も多く報道を理由にしたり、言い訳にするケースや単に飽きたりして、離脱するユーザーも増えているようです。そういった意味では、これからどの程度のコアユーザーが残り、どのような発展を遂げていくのかが楽しみですね。「minnano」でも、SNS上での口コミを通じて、引き続きモニタリングしていきたいと思います。

 

○「ポケモンGO」の大ヒット要因とは?

 「ポケモンGO」の大ヒット要因は、さまざまな有識者の方が論じられていますが、私たちなりにも注目の3つのポイントを整理してみました。まずひとつめは、「認知率の高さ」、つまり「ポケモンを知らない人が少ない」ということです。次に、「情報量の多さと口コミ」です。そして最後に「生活者の現実とのリンク(実際の地図とAR技術)」です。

 

○「ポケモンGO」の大ヒット要因分析:「認識率の高さ」

 まず、「認識率の高さ」です。「ポケモン」は、1996年2月に誕生した「ゲームボーイ専用ソフト」で、今年で20周年を迎えています。アニメや映画も多数放映されています。この夏も19作目を迎える映画作品が今年の日本映画のなかでもトップクラスの興行収入を達成しています。
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 現在の30、40代の「親世代」は、実際に「ポケモン」をプレイしてきた世代にあたります。当然、夢中になった「ポケモン」の知識は深く、ゲーム自体も「過去のシリーズでの出現モンスター」を取り込んでおり、「覚えているポケモン」も多数存在しています。そのため、親世代になった自分たちが、子供たちに「お父さん、お母さん、なんで詳しいの?」という尊敬される現象も、口コミでは多数でています。特に、「ポケモン」は「女性ユーザー」も多いため、「母親も詳しい」ということもポイントといえます。さらに、驚いたことに、現在の親世代が子供の頃に親だった50、60代にも、「孫からポケモン詳しいので尊敬された」といった口コミが多く投稿されています。やはり、ゲームの世界観が「説明不要」というところは圧倒的なアドバンテージを持っていることを感じさせます。

 

○「ポケモンGO」の大ヒット要因分析:「情報量の多さと口コミ」

 次に、「情報量の多さと口コミ」です。ゲーム内の情報量はもちろんですが、インターネット上、SNS上での情報量が日本国内だけみても桁違いであることが挙げられます。先に挙げたTwitter推移グラフにも示されている通りです。ここではその大きな要因として具体的に2つの要因を挙げます。
 ひとつは、「テレビの力」です。昨今、「テレビ離れ」が叫ばれていますが、このような「国民的現象」には「未だ不可欠な存在」といえます。徐々に情報格差は減少しつつありますが、まだ40代以上、特に50、60代は「テレビの影響受けやすい世代」といえます。例えば、大阪の商店街で「ポケモン集客」をして売上を伸ばしているケースも、きっかけとなったのは、「テレビの力」であり「マスの盛り上がり」と言われています。

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 ふたつめは、「全世代網羅的な口コミ情報量」です。「認識率の高さ」が背景にあるといえますが、「親世代」「シニア世代」そして「子供世代」がそれぞれの「会社」「地域」「学校」などを通じて「話題化」「交流」による「情報生成と収集」が起きています。そしてインターネット上、SNS上での「ポケモンGO関連」の「生活者が生成コンテンツ(CGC)」への情報閲覧といったかたちで、「ビッグデータ生成」が行われています。これは、人気スマホゲーム「パズドラ」や「モンスト」でもみられた現象です。

 

○「ポケモンGO」の大ヒット要因分析:「生活者の現実とのリンク」

 最後に、「生活者の現実とのリンク(実際の地図とAR技術)」です。このアプリのポイントは、生活者の日常生活にある「実際の地図」と連動しており、その世界のなかに「ポケモン(拡張現実、AR)」が現れるということだと説明する有識者も多いです。私たちも口コミ調査、分析を通じての結果として、そう理解することが正しいと感じています。従来の「ポケモン」をはじめとしたゲームは「仮想の世界観」による「非日常」を売りにしていた場合が多かったですが、その逆の「日常」、「現実とのリンク」が効果的だったといえます。我々の調査では、昨年から現実にひとが集まる「ライブ人気」が急激に伸びていることを感じています。これは、インターネットやSNS、動画コンテンツ等の普及で、「非日常が日常になり過ぎた」ための「反動の潮目」と捉えています

 

○意外?「ポケモンGO」と「ポッキーの日」の共通点!?

 余談ですが、江崎グリコの「ポッキーの日」も上記の3点は当てはまることがわかっています。今年も11月11日が近づいてきていますが、今では「国民的イベント」としてSNS上だけでなく店頭を巻き込んだお祭りゴトとなっています。
 現状、特に当てはまるのは、「認識率の高さ」「情報量の多さと口コミ」ですね。「ポケモン」と同様、「ポッキーの日」も、当初は注目度の観点としても、実績としても「ロケットスタート」ではなかった点が共通しています。その後、国民的なお菓子である「ポッキー」の「認識率の高さ」と、SNS時代を迎え「圧倒的な情報量と口コミ」を背景に「国民的イベント」になっている点も「ポケモン」と同じ道といえます。もちろん、会社の理解や関係者の努力、そして何より継続性あっての成果といえます。
 また、「ポッキー」は、昨年から「ポッキーの日」以外にも、「改名ポッキー(パパッキー、ママッキー、ラブッキー等)」を通じた「ポッキーの日」以外でも、「生活者の現実とのリンク」、つまり「生活者のリアルな人間関係のリンクの後押し」がSNS上から感じられます。また「春のおでかけキャンペーン」を通じてもその可能性を強く感じております。

 今回取り上げたのは、江崎グリコの「ポッキー」ですが、SNS上からは各企業のプロモーション活動の動きに類似の動きがみられ、引き続き注目していきたいと考えています。

 

○まとめ 次回は「ポケモンGO」に負けない「マンホールGO」

 今回のSNS分析からみる「ポケモンGO」の大ヒット要因分析は、いかがでしたでしょうか。冒頭にも記載しましたが、引き続き「モニタリング」していきたいと考えています。実際、「商店街」の「送客プロモーション」としての事例も後押しになったかどうかはわかりませんが、各企業もプロモーションでの活用を検討しており、経済界においては引き続き注目されるといえます。また「ポケモンGO」もゲームとしても、それ以外の可能性としても拡張してくることが期待されます。

 さて、次回は「生活者の行動変容特集」の第二弾となります。今回「ポケモンGO」でみてきた大ヒット要因3点をもつ可能性をもったコンテンツである「マンホール(の蓋)」について取り上げる予定です。

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